要約
Anthropic公式が提供するClaude Codeプラグイン「Code Simplifier」は、エージェント機能を活用してコードの自動リファクタリングを行うツールである。本記事では、Reactで構築されたデザインシステムギャラリーサイトに実際に適用し、どのようなコード改善が行われるかを検証した。ロジックとUIの分離、定数の共通化など、実用的なリファクタリングが高速かつ高精度に実行されることを確認した。
対象読者: Claude Codeを活用しているエンジニア、コード品質の自動改善に興味がある開発者
この記事を読むことで得られるメリット
この記事を読むことで以下のことが分かる:
- Code Simplifierの導入方法と使い方
- 自動リファクタリングで具体的にどのようなコード改善が行われるか
- Reactプロジェクトにおけるカスタムフック抽出と定数共通化の実例
- エージェントフックと組み合わせた継続的コード品質改善の考え方
この記事を読むのにかかる時間
約8分
環境
- MacOS Apple M4 Max Sequoia 15.1
- Claude Code
Code Simplifierとは
Code Simplifierは、Anthropicが公式に提供するClaude Codeのプラグイン(エージェント)である。既存のコードベースに対して自動的にリファクタリングを行い、コードの可読性・保守性を向上させる。
主な特徴
- 公式プラグイン - Anthropicの公式プラグインマーケットプレイスから提供されている
- エージェント機能 - Claude Codeのエージェント機能を活用して動作する
- 見た目・振る舞いの維持 - リファクタリング後もアプリケーションの外見や動作を変えない
- 高速な実行 - エージェントとしての処理速度が非常に速い
導入方法
Code Simplifierの導入は以下の2ステップで完了する。
1. プラグインマーケットプレイスの更新
/plugin marketplace update
このコマンドで、Anthropic公式のプラグインリポジトリを最新の状態に更新する。
2. Code Simplifierのインストール
マーケットプレイスからCode Simplifierをインストールする。エージェント機能を利用するプラグインのため、使用時には明示的にエージェントを呼び出す必要がある。
インストール後、Claude Code上でCode Simplifierが認識されていることを確認しておく。
検証に使用したプロジェクト
今回の検証には、デザインシステムのギャラリーサイトを使用した。ShadcnUIやRadix UIなどの有名なデザインシステムを適用した場合にコンポーネントがどのような見た目になるかをプレビューできるサイトである。

このサイトをCode Simplifierで改善してみることで、実際にどのようなリファクタリングが行われるかを確認した。
検証1: 最近の変更に対する自動リファクタリング
Code Simplifierを明示的に呼び出すと、何も指定しなければ最近の変更内容に対してコード改善が実行される。
実行結果
以下の改善が自動的に行われた。
カスタムフックの抽出
コンポーネント内に存在していたステートとそれに関連するロジックが、すべてカスタムフック(use〇〇)に分離された。
改善前 | 改善後 |
|---|---|
コンポーネント内にステートとロジックが混在 | カスタムフックとしてhooksディレクトリに分離 |
UIとビジネスロジックが密結合 | UIはコンポーネント、ロジックはフックに明確に分離 |
これはReactにおける一般的なベストプラクティスに沿ったリファクタリングである。
定数ファイルへの集約
コンポーネント内にベタ書きされていた定数値が、constants.tsファイルにまとめられた。
動作確認
リファクタリング後、アプリケーションの見た目・振る舞いに変更がないことを確認した。コードの構造だけが改善され、外部的な動作は完全に維持されている。
検証2: 特定ファイルを指定したリファクタリング
Code Simplifierは改善すべきポイントを分析し、優先度付きのリファクタリング推奨事項を提示してくれる。
検出された課題
詳細ページのカテゴリラベルについて、カテゴリの定義(ラベルとカラー)が複数箇所で個別に定義されており共通化できていないという課題が検出された。これは優先度「高」として提示された。
指示と実行
Code Simplifierに対して「constants.tsのカテゴリ定義を統合」するよう指示した。
実行された改善内容
1. カテゴリ型の定義とエクスポート
共通のconstants.tsにカテゴリのラベルとカラーの定義を集約し、型定義とともにエクスポートする形に変更された。
2. 各コンポーネントからのインポートに変更
今までベタ書きされていた3箇所のコンポーネントが、constants.tsからインポートする方式に統一された。
対象箇所 | 改善内容 |
|---|---|
詳細ページ(DetailContent) | ラベルとカラーの定義を削除し、constantsからインポート |
カード表示部分 | 同様にconstantsからインポート |
検索フィルター(SearchFilter) | 同様にconstantsからインポート |
動作確認
改善後、以下の3箇所すべてが正常に動作していることを確認した。
- 詳細ページのカテゴリ表示
- カード部分のカテゴリバッジ
- 検索フィルターのカテゴリ絞り込み
定義の共通化により、今後カテゴリを追加・変更する際に1箇所を修正するだけで済むようになった。
実用的な活用パターン
Code Simplifierの実行結果を踏まえると、以下のような活用パターンが考えられる。
エージェントフックとの組み合わせ
Claude Codeのフック機能を使い、コード実装後に自動的にCode Simplifierを呼び出すワークフローを構築できる。
コード実装 → テスト実行 → Code Simplifierでリファクタリング → テスト再実行(壊れていないことを確認) → リファクタリング内容のレビュー
このフローを固定化することで、常にリファクタリングされた状態のコードを維持しつつ、テストで品質を担保できる。
向いているプロジェクト
Code Simplifierの内部で使用されているキーワード(React、Props、コンポーネントなど)から判断すると、フロントエンド(特にReact)プロジェクトへの適用が最も効果的と考えられる。
まとめ
- Code SimplifierはAnthropic公式のClaude Codeプラグインで、コードの自動リファクタリングを行うエージェントである
- 導入はプラグインマーケットプレイスからのインストールのみで完了し、手軽に利用できる
- Reactプロジェクトに適用した結果、カスタムフックの抽出・定数の共通化など、実用的なリファクタリングが高速かつ高精度に実行された
- アプリケーションの見た目・振る舞いを維持しつつ、コードの構造のみを改善する点が信頼性が高い
- エージェントフックと組み合わせることで、実装→テスト→リファクタリング→テストの継続的な品質改善サイクルを構築できる