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APIキー不要でここまでできる?Claude in Chromeのブラウザ自動化活用事例8選

APIキー不要でここまでできる?Claude in Chromeのブラウザ自動化活用事例8選

要約

Claude in Chrome(Claude for Chrome)は、AnthropicがChrome拡張機能として提供するAIブラウザ自動化ツールである。APIキーを使った自動化はサブスクリプションプランでは利用できないが、このChrome拡張機能を使えばサブスクの範囲内でブラウザ操作の自動化が実現できる。本記事では、情報収集・開発・クリエイター業務・日常タスクの4カテゴリにわたる実践的な活用事例を紹介する。

対象読者: Claudeの有料プランを契約しているエンジニア・クリエイター・ビジネスユーザー、ブラウザ操作の自動化に興味がある方

この記事を読むことで得られるメリット

この記事を読むことで以下のことが分かる:

  • Claude in Chromeの概要とサブスクリプション範囲内での自動化の意義
  • 情報収集・開発・クリエイター業務・日常タスクの4カテゴリにおける具体的な活用事例
  • Claude Codeとの連携による開発ワークフローの強化方法
  • 既存サービスの機能を補完・拡張する活用テクニック
  • 利用上の注意点とセキュリティに関する基礎知識

この記事を読むのにかかる時間

約15分

環境

  • MacOS Apple M4 Max Sequoia 15.1
  • Claude有料プラン(Pro/Max/Team/Enterprise)

Claude in Chromeとは

Claude in Chrome(正式名称: Claude for Chrome)は、Anthropicが提供するChrome拡張機能であり、AIがブラウザを直接操作できるツールである。2025年8月にMaxプラン限定でパイロット版が開始され、2025年12月18日に全有料プラン(Pro/Max/Team/Enterprise)に正式拡大された。

自然言語で指示するだけで、Webサイトの操作、フォーム入力、情報収集などを自動化できる。Chromeブラウザのサイドパネルで動作し、ユーザーがブラウジングしている画面をClaudeが視覚的に認識して、クリック・入力・ナビゲーションなどの操作を自動で実行する。

なぜこのツールが重要なのか

Claudeのサブスクリプションプラン(Pro/Max等)ではAPIキーを用いた外部からの自動化ができない。しかし、Claude in Chromeを使えば、サブスクリプションの範囲内でブラウザ操作を自動化できる。これにより、APIの従量課金を気にすることなく、日常業務の自動化が実現する。

基本スペック

利用できるモデルは以下の3種類である。

モデル

特徴

Opus 4.5

最高の推論能力

Sonnet 4.5

複雑なマルチステップタスク向け

Haiku 4.5

速度重視

また、スケジュール実行機能を備えており、日次・週次・月次・年次での定期タスク自動実行が設定可能である。(曜日指定、時間指定も可能)

3つの権限モード

タスクの内容によって、全自動で進めて良いもの、そうでないものを区別するといい

モード

説明

Ask before acting

各アクションの前にClaudeが承認を求める

Act without asking

承認なしで自律的に動作(高リスクアクションは例外)

活用事例1: 情報収集・整理

競合分析

類似製品の価格・機能をスクレイピングし、比較レポートを自動生成する活用法である。「競合サイトの最新ブログ投稿、価格ページの更新、採用情報を確認し、変更点をレポート」といった複合的な調査を一度の指示で実行できる。

定期的なリリース情報の監視

一定間隔でリリース情報やサイトの更新状態を確認するタスクに適している。例えば「Claude Codeのchange logを確認して、昨日と今日のアップデートがあるか確認して」という指示を出すだけで、最新情報を自動で取得してくれる。

スケジュール機能と組み合わせれば、毎朝自動で更新チェックを実行し、変更があった場合のみ通知を受け取るといった運用も可能である。

活用事例2: 開発ワークフロー

フロントエンド開発の自動検証

フロントエンド開発において、コードを書いて終わりではなく、ブラウザタブを開いてフロントエンド機能を自動検証する使い方が強力である。意図した場所に正しい内容が表示されているか、レイアウトが崩れていないかなどを自動でチェックできる。

Claude Codeとの連携により、以下のような「ビルド→テスト→検証」ワークフローが構築できる。

claude "Open my local development site at localhost:3000, fill out the signup form with test data, submit it, and verify the success message appears"

デバッグ(コンソールエラーの読み取りと修正)

Claudeがコンソールエラー、ネットワークリクエスト、DOM状態を直接読み取り、デバッグを支援する。エラーメッセージを解析して原因を特定し、修正方法を提案するところまでブラウザ上で完結できる。

Webアプリテスト(フォーム検証)

ユーザーフローのテスト、UI要素の検証、アプリの動作確認を自動実行する。フォームにテストデータを入力し、バリデーションが正しく機能しているか、送信後の遷移先が正しいかなどを自動でチェックできる。

パフォーマンス分析

Lighthouseレポートの生成やCore Web Vitalsスコアの監視も可能である。ページの読み込み速度やアクセシビリティの問題点を自動で検出し、改善ポイントを把握できる。

活用事例3: クリエイター業務

セッション録画(ブラウザ操作のGIF記録)

ブラウザ上の操作をGIF形式で録画する機能がある。チュートリアル動画の素材作成やバグ報告時の操作再現など、ブラウザ操作の記録が必要な場面で役立つ。

Xへのポスト

記事の公開に合わせたXへの投稿も自動化の対象となる。記事の要約を自動生成し、ハッシュタグ付きのポストを作成するといったワークフローが実現する。

画像編集ツールでの自動化

画像のトリミング、背景削除などの定型的な画像編集作業をブラウザベースの画像編集ツール上で自動化できる。例えば、私はCanvaを使ってLINEスタンプ用の画像を背景透過したりトリミングしたりする際の作業を全自動化している

活用事例4: 日常タスクの自動化

Gmailのラベル管理とメール整理

Gmailのラベル作成、メールの振り分け、サブラベルによるグループ化を自動で行える。単に英語をカタカナに変換するだけでなく、実際のメール内容を読み取って分かりやすいラベル名を付けるよう指示できる点が優れている。

さらに、内容ごとにサブラベルを作成してグルーピングすることも可能である。例えば「ニュースレター」ラベルの下に「技術系」「ビジネス系」「マーケティング系」といったサブラベルを自動で作成し、メールを振り分けさせることができる。

慣れていない、使い方が難しいサービスを効率的に使う

Google Analytics、n8n、Search Console、YouTubeのアナリティクスなど、慣れていないサービスの操作を効率的に習得できる。Claudeに「このダッシュボードの見方を教えて」、「この内容を分析して」と聞くだけで、画面を認識しながら解説してくれる。

知らない機能の使い方、エラー発生時の調査、より効率的な操作方法の発見など、マニュアルを読むより遥かに速いフィードバックが得られる。

既存サービスの機能補完

サービスに存在しない機能を代替する使い方も可能である。例えば、「あるデータを複製する機能がないサービス」でも、Claudeにブラウザ操作を指示して手動作成の手順を自動実行させることで実質複製をすることができる。

検索性の悪いサイトでの検索支援

検索機能が貧弱なサイトや、曖昧検索が必要な場合にもClaude in Chromeが活躍する。Claudeが画面上の情報を視覚的に認識するため、厳密なキーワード一致でなくても目的の情報を見つけ出すことができる。

競合ツールとの比較

従来のブラウザ自動化ツール

ツール

使用方法

対応ブラウザ

料金

メリット

デメリット

Selenium

コードベース(Java, Python等)

Chrome, Firefox, Safari, Edge

無料

最も広いブラウザ/言語対応

遅い実行速度、UI変更に弱い

Puppeteer

Node.js

Chrome/Chromium中心

無料

高速、シンプルなAPI

Chrome限定、JS専用

Playwright

JS/TS, Python, C#, Java

Chrome, Firefox, WebKit

無料

高速、自動待機、マルチブラウザ

ドキュメントが変化しやすい

Cypress

JavaScript

Chrome, Firefox, Edge

無料〜$99/月

優れた開発者体験

JS専用、マルチタブ非対応

AIブラウザ自動化ツール

ツール

使用方法

料金

特徴

Claude for Chrome

自然言語

Claude有料プラン($20〜200/月)

コーディング不要、ローカル実行、ショートカット機能

OpenAI Operator

自然言語

ChatGPT Pro($200/月)

自律的タスク実行(ChatGPT Agentに統合済み)

Browser Use

Python/TS+自然言語

無料(OSS)

任意のLLM対応、高いカスタマイズ性

Browserbase

コード+自然言語

Free〜$99/月〜

クラウドインフラ、CAPTCHA自動解決

Skyvern

自然言語+API

OSS+Cloud有料

ビジュアル認識でUI変更に強い

Claude in Chromeの差別化ポイント

従来のブラウザ自動化ツール(Selenium、Playwright等)との根本的な違いは、コーディングが一切不要という点である。また、ブラウザ内の認証済みセッションをそのまま活用できるため、ログイン処理の実装が不要である。

他のAIブラウザ自動化ツールと比較した場合の強みは、Chromeのサイドパネルとして動作するため既存のブラウジングワークフローを妨げないこと、ショートカットとスケジュール機能により成功したワークフローを保存・再利用できることである。

セットアップ方法

前提条件

  • Google Chromeブラウザ(デスクトップ版)
  • Claudeの有料プランアカウント(Pro/Max/Team/Enterprise)

インストール手順

  1. Google Chromeを開く
  2. Chrome Web Storeの拡張機能ページにアクセスする
  3. 「Add to Chrome」をクリックする
  4. Claudeアカウントの認証情報でサインインする
  5. パズルピースアイコンからClaudeの横のピンをクリックして固定する
  6. 必要な権限を許可する

ショートカット(スラッシュコマンド)機能

効果的なプロンプトを「ショートカット」として保存し、スラッシュ(/)で呼び出せる機能がある。チャットで「/」を入力すると保存済みショートカット一覧が表示され、選択するだけで即座に適用される。

主なショートカット例は以下のとおりである。

ショートカット

内容

/inbox-cleanup

メール整理(プロモーション削除、重要メールにスター、スパム削除)

/vendor-application

ベンダー申請フォームの自動入力

/email-batch-draft

未読メールへの返信下書きを一括作成

/stakeholder-map

会議参加者の事前調査レポート作成

/competitor-scan

競合サイトの最新情報チェック

注意点

ブラウザ自動操作が禁止されているサービス

LINEクリエイターズの管理画面のように、利用規約でブラウザの自動操作が明示的に禁止されているサービスが存在する。Claude in Chromeを使用する前に、対象サービスの利用規約を確認するとよい。

セキュリティに関する考慮事項

Claude in Chromeにおけるセキュリティ上の主なリスクはプロンプトインジェクション攻撃である。悪意のあるWebサイトやメールに隠された指示がClaudeの動作を乗っ取る可能性がある。

Anthropicはセキュリティ対策を継続的に強化しており、最新のClaude Opus 4.5と新対策の組み合わせでは攻撃成功率が約1%まで低減されている。

安全に利用するためのポイントは以下のとおりである。

  • 信頼できるサイトから利用を始める
  • 金融取引・パスワード管理・機密データを含む操作は避ける
  • 高リスクな操作には「Ask before acting」モードを使用する

プラン別対応状況

プラン

対応状況

備考

Free

非対応

-

Pro

対応

2025年12月18日〜

Max

対応

2025年8月(パイロット)から

Team

対応

管理者による組織設定可能

Enterprise

対応

サイト許可/ブロックリスト設定可能

できないこと・制限

  • モバイルデバイス非対応(デスクトップChromeのみ)
  • Chromium系ブラウザ非対応
  • 高リスクサイトの自動ブロック(金融・アダルト・著作権侵害)
  • 機密性の高い操作には確認が必要

まとめ

  • Claude in Chromeは、APIキーなしでサブスクリプション範囲内のブラウザ自動化を実現するChrome拡張機能である
  • 情報収集(競合分析・リリース監視)、開発(フロントエンド検証・デバッグ)、クリエイター業務(複数プラットフォーム投稿・GIF録画)、日常タスク(Gmail整理・サービス学習支援)の幅広い領域で活用できる
  • スケジュール機能とショートカット機能により、繰り返しタスクの自動化を定型ワークフローとして保存・再利用できる
  • 既存サービスに不足している機能の補完や、検索性の悪いサイトでの情報検索など、従来のツールでは対応しにくかった課題も解決できる
  • セキュリティ面ではプロンプトインジェクションのリスクがあるため、信頼できるサイトでの利用や権限モードの適切な設定が重要である