目次
環境
- MacOS Apple M4 Max Sequoia 15.1
この記事を読むことで得られるメリット
本記事を読むことで、画像生成AIで思い通りのクオリティの高い画像を作成するためのプロンプト技術を習得できる。具体的には、AI感を抑えたプロフェッショナルな画像生成、意図した構図や雰囲気の正確な表現、様々な画風やスタイルの使い分けが可能になる。
この記事を読むのにかかる時間
約15分
要約
画像生成AIで高品質な画像を生成するには、主題・被写体を冒頭に置き、具体的に構造化して依頼することが重要である。優先順位、具体性、光源の3つが常に必須レベルの要素であり、必要に応じて視点、画風、色調を指定することで、よりプロフェッショナルな仕上がりになる。
結論
主題・被写体や背景、環境を冒頭に置きつつ、具体的に構造化して依頼する。その上で、必要に応じて光源や画風を指定する
以降、Canva AIでの実例を交えながら解説する
1. 優先順位
- 最初の数語はAIの生成判断に強く影響するため、優先順位を意識すること
- 重要な被写体(人物、オブジェクト)やシーンを冒頭に置くことで、AIが正しく注目すべきポイントを認識しやすくなる
- 最も表現したい要素から順に記述する
「雄大な山脈」を最初に描いたプロンプトの方が、雄大な山脈感が強く、順番を意識していない方は被写体がぼんやりとしている
BAD👎
パノラマ構図、夕焼けの光、広角レンズ、風景写真、雄大な山脈

GOOD👍
雄大な山脈、風景写真、広角レンズ、夕焼けの光、パノラマ構図

2. 具体性
被写体、その他ありとあらゆる箇所に具体性を持たせること
BAD👎
「猫」のみだと、精度が低い(AI感が強い)

GOOD👍
- 主題・被写体:グレーのトラ柄猫、窓辺に座る
- 光源:柔らかな朝の日光、単一の窓からの光源
- 光の質:薄いカーテンを通して拡散、穏やかな影

3. 光源
AI感を抑えるために、かなり重要な要素
自然光の室内撮影
- 主題:グレーのトラ柄猫、窓辺に座る
- 光源:柔らかな朝の日光、単一の窓からの光源
- 光の方向:左からのサイドライティング、45度の角度
- 光の質:薄いカーテンを通して拡散、穏やかな影
- 色温度:温かみのある金色の光、色温度3000K
- 効果:毛並みの縁にリムライト、瞳に柔らかなキャッチライト
- 影:微妙な落とし影、強すぎず、奥行きを加える
- 品質:プロフェッショナルなペット写真、自然光撮影

ドラマチックなスタジオ照明
- 主題:グレーのトラ柄猫、窓辺に座る
- 光源:右上からのキーライト、左からのフィルライト
- 光の設定:劇的なキアロスクーロ照明、ハイコントラスト
- 主光:強い指向性の光、明確な影を作り出す
- 補助光:柔らかなフィルライト、キーライトとフィルライトの比率3:1
- 背景:暗いグラデーション背景、控えめなヘアライト
- 効果:艶のある毛並みの質感を強調、ミステリアスな雰囲気
- 技法:レンブラントライティングのセットアップ、プロフェッショナルスタジオ

屋外の魅力的な光環境
- 主題:グレーのトラ柄猫、窓辺に座る
- 時間:ゴールデンアワー、日没の30分前
- 光源:低角度の太陽、温かみのある逆光
- 光の効果:毛並みの輪郭を描くリムライト、ハロー効果を生み出す
- 環境光:柔らかな青空の光がフィルライトとして、草から反射
- 色調:温かみのあるオレンジの日光と冷たい青の影の対比
- 技法:逆光写真、ディテールを残したシルエット
- 品質:プロフェッショナルな野生動物写真、浅い被写界深度
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映画的ライティング
- グレーのトラ柄猫、窓辺に座る
- フィルム・ノワールの劇的な照明、単一の強い光源
- SF的な青いLEDアンビエント、未来的な雰囲気
- ホラー映画の照明、劇的な影、ミステリアス
- ロマンティック・コメディの柔らかな輝き、温かく心地よい
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芸術的光効果
- グレーのトラ柄猫、窓辺に座る
- レンブラントの三角照明、古典的なポートレート
- カラヴァッジョのキアロスクーロ、劇的な明暗のコントラスト
- 印象派の斑点状の日光、踊るような光の斑点
- 抽象的な光線、幾何学的な影のパターン
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常に必須レベルな要素はここまで。ここからは作りたい画像に合わせて指定すると効果的な要素
4. 視点
俯瞰、ズーム、ワイドなど
俯瞰視点(上から見下ろし)
- 主題:トラ柄猫、円形の猫用ベッドで眠る
- 視点:真俯瞰、真上からのカメラアングル
- 距離:ミディアムショット、猫とベッド全体を映す
- 構図:中央配置の構図、シンメトリーなフレーミング
- 効果:穏やかな寝姿が見える、心地よい雰囲気
- 技法:フラットレイ撮影スタイル、均一な照明

ドラマチックな俯瞰
- 主題:トラ柄猫、高い草むらを忍び歩く
- 視点:ハイアングルビュー、60度の見下ろし角度
- 距離:草原を通る猫の軌跡を映すワイドショット
- 構図:対角線構図、猫は中心から外れた位置
- 効果:捕食行動のパターンが見える、劇的な影
- 技法:野生動物ドキュメンタリースタイル、自然光
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5. 画風
具体的な画家の固有名詞とかを入れると著作権、ポリシー違反になる可能性があるので注意を
印象派風
明るい色調、柔らかい筆触、光の表現などが特徴的で、写実的というよりは「見た瞬間の印象」を大切にした絵画様式
- 主題:オレンジのトラ柄猫、庭の風景
- 画風:印象派の絵画スタイル、ルノワールにインスパイアされた
- 技法:ゆるやかな筆致、見える絵具のストローク
- 色彩:温かみのある色調、斑点状の日光効果
- 特徴:柔らかな輪郭、空気遠近法
- 質感:キャンバスに油彩のテクスチャー、アラプリマ技法
- 時代:19世紀後半のフランス印象派
- 効果:夢のような、ロマンティックな雰囲気、自然光の強調
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写実主義風(リアリズム)
神話や歴史上の英雄ではなく、現実をありのままに描く。装飾や美化を避け、真実を追求
- 主題:農家の納屋で休む野良猫、自然な日常の一場面
- 画風:19世紀フランス写実主義、クールベやミレーの影響
- 技法:正直で飾らない描写、理想化を避けた自然なリアリズム
- 構図:素朴で率直な観察、猫の実際の生活を捉える
- 色彩:控えめで自然な色調、大地や納屋の茶色・灰色
- 光:自然光(窓から差し込む柔らかい昼光)
- 特徴:毛並みの乱れや汚れも含めたありのままの姿、疲れた表情
- 背景:農具や干し草のある労働の場、装飾のない実用的な空間
- 雰囲気:静かで素朴、飾らない日常の真実
- 質感:キャンバスに油彩、マットな仕上がり
- 効果:共感を呼ぶ、社会的リアリズム、ロマンチック化を拒否

現代アートスタイル
アイデアを重視し、あらゆる表現手段を用いて社会や文化に問いかける、1970年代以降の多様で実験的な美術
ポップアート風:
- 主題:カラフルな猫のポートレート
- 画風:ポップアートスタイル
- 技法:シルクスクリーン印刷の美学、ハイコントラスト
- 色彩:明るい蛍光色、CMYKパレット
- 特徴:商業アートの影響
- 質感:平坦な色面、ベンデイドットパターン
- 時代:1960年代のアメリカのポップカルチャー
- 効果:大胆、商業的、象徴的なイメージ

ミニマリズム風
- 主題: 簡素化された猫のシルエット
- 画風: ミニマリスト現代アート
- 技法: クリーンな幾何学形態、削ぎ落とされた要素
- 色彩: モノクロームまたは限定的な配色
- 特徴: ネガティブスペース(余白)の強調、本質的な形のみ
- 質感: 滑らかなデジタルベクター、鮮明な輪郭
- 時代: 現代ミニマリズム運動
- 効果: 穏やかで洗練された、集中的な構図

アニメ・イラストスタイル
日本アニメ風:
- 主題: 可愛いアニメスタイルの猫キャラクター
- 画風: スタジオジブリのアニメーションスタイル
- 技法: 手描き2Dアニメーションの美学
- 色彩: 柔らかな水彩背景、セルシェーディング
- 特徴: 大きく表情豊かな瞳、簡略化された解剖学
- 質感: 伝統的なアニメーションセル、柔らかなグラデーション
- 時代: 1990年代〜2000年代の日本アニメ黄金時代
- 効果: 幻想的で、魔法のような、感情的に惹きつける表現

装飾・様式系
パターン、オーナメント、装飾的要素を重視し、美しさや華やかさを追求するスタイル
アールヌーボー:
- 主題: 猫
- 画風: アールヌーヴォー様式
- 技法: アルフォンス・ミュシャの影響を受けた表現
- 特徴: 優雅な曲線形態
- 色彩: (装飾的なパステルカラー、金彩のアクセント)
- 質感: 流麗な線画、装飾的なパターン
- 時代: 19世紀末〜20世紀初頭のアールヌーヴォー運動
- 効果: 優美で装飾的、有機的な調和

浮世絵風
- 主題: 猫
- 画風: 伝統的な浮世絵様式
- 技法: 葛飾北斎の影響を受けた表現、木版画の美学
- 特徴: 平坦な色面、大胆な輪郭線、装飾的な文様
- 色彩: 明瞭な色彩の区分、伝統的な顔料
- 質感: 木版画特有の質感、明確な線と面の対比
- 時代: 江戸時代の日本美術
- 効果: 様式化された優雅さ、装飾的な調和、日本的な美意識

水墨画風
- 主題: 猫
- 画風: 水墨画(墨絵)
- 技法: ミニマリストな筆使い、伝統的な日本の技法
- 特徴: 精神的な本質の表現、余白(ネガティブスペース)の強調
- 色彩: モノクロ(墨の濃淡のみ)
- 質感: 滲みとかすれ、墨の濃淡による立体感
- 美学: 禅の美意識
- 時代: 日本の伝統絵画
- 効果: 簡潔さの中の深遠さ、精神性、静寂な美しさ

油絵技法
- 主題: 猫
- 画材: キャンバスに油彩
- 技法: アラプリマ技法(直接描法)、グレージング(薄塗り重ね)効果
- 特徴: 絵画的な筆使い、伝統的な画材
- 色彩: 豊かな色彩飽和度、深みのある発色
- 質感: 油絵具特有の厚み、重層的な色の重なり
- 品質: オールドマスター(古典巨匠)の水準
- 時代: 伝統的な油彩画技法
- 効果: 重厚で格調高い、時間をかけた丁寧な仕上がり

水彩技法
- 主題: 猫
- 画材: 紙に水彩
- 技法: ウェット・オン・ウェット技法(にじみ技法)、透明な層の重ね
- 特徴: 流れる顔料、自然発生的な効果、繊細な透明感
- 画風: ボタニカルイラストレーション(植物画)様式
- 質感: 柔らかな滲み、軽やかな筆致、透明な重なり
- 時代: 伝統的な水彩画技法
- 効果: 軽やかで繊細、自然な流動性、優しい雰囲気

パステル技法
- 主題: 猫
- 画材: ソフトパステル画
- 技法: エドガー・ドガの影響を受けた表現、ぼかしと混色
- 特徴: 親密なスケール(身近な大きさ)、大気的効果
- 色彩: 混ぜ合わされた柔らかな色彩
- 質感: ビロードのような質感、チョーク様の粉っぽさ
- 時代: 印象派〜ポスト印象派のパステル技法
- 効果: 柔らかく温かみのある、空気感に満ちた表現、親密な雰囲気

6. 色調、色彩
アースカラーパレット
大地や自然を連想させる色調(茶色、ベージュ、テラコッタ、オリーブグリーン、マスタードなど)の配色
- 主題: 自然な環境の中の茶トラ猫
- 色調: アースカラーパレット
- 主色: ローアンバー(生の琥珀色)(
#8B4513
)、バーントシエナ(焦げた赤土色)(#A0522D
) - 補助色: セージグリーン(灰緑色)(
#9CAF88
)、クリーム色 (#F5F5DC
) - 色彩特徴: 自然な彩度、有機的な調和
- 効果: 地に足のついた感覚、自然な真正性
- 仕上げ: マット仕上げ、有機的な質感
- 技法: 自然光の表現、環境との統合

高級感演出向け
- 主題: 黒猫がソファでくつろいでいる
- 色調: ラグジュアリーカラーパレット
- 配色: ゴールドとブラックの組み合わせ
- 特徴: プレミアム感、優雅なコントラスト、深い宝石色調
- 色彩調和: 洗練された調和
- 効果: 高級感、特別感を伝える色彩
- 雰囲気: 格調高く、上質で、贅沢な印象
- 仕上げ: エレガントで排他的な美しさ

そのほか
- 「Midjourney」「Stable Diffusion」などのツールごとの推奨されるプロンプトもあるので、使うツールによって出し分けることも重要
- 矛盾してる内容とか入れるとガクッとおかしな画像になる
- AIにプロンプト考えてもらうのが吉
- 便利な形容詞
質感 | 光の状態 | 雰囲気 | 品質 |
---|---|---|---|
滑らかな | 明るい | ノスタルジックな | 高解像度の |
粗い | 薄暗い | 穏やかな | シャープな |
ざらついた | 眩しい | 静かな | ボケ味のある |
絹のような | 柔らかな | 憂鬱な | 詳細な |
ベルベットのような | 拡散した | 幻想的な | 精密な |
光沢のある | 直射の | 神秘的な | 写実的な |
マットな | 逆光の | ロマンティックな | 超リアルな |
艶やかな | 透過光の | 劇的な | スタイライズドな |
サテンのような | 反射した | 緊張感のある | シネマティックな |
メタリックな | きらめく | 平和な | 映画的な |
革のような | 輝く | 孤独な | 被写界深度の浅い |
布地のような | 淡い | 内省的な | ソフトフォーカスの |
ガラスのような | 鮮烈な | 夢のような | 粒子感のある |
透明な | ドラマティックな | エモーショナルな | クリーンな |
半透明な | ムーディーな | 詩的な | 洗練された |
つや消しの | 温かい | メランコリックな | 繊細な |
起毛した | 冷たい | 希望に満ちた | 鮮明な |
柔らかな | 黄金色の | 寂しげな | ぼやけた |
硬質な | 青白い | 温もりのある | グラフィカルな |
テクスチャーのある | 暗い | 冷ややかな | アーティスティックな |
影のある | |||
ハイライトの強い | |||
コントラストの高い | |||
均一な |