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iTerm2の設定を効率化!開発環境を快適にするカスタマイズ完全ガイド

公開日
最終更新日

環境

  • MacOS Apple M4 Max Sequoia 15.1

この記事を読むことで得られるメリット

  • iTerm2の設定を短時間で最適化できる
  • パネル分割やセッション保持など、実務で役立つ操作方法が身につく
  • 開発効率を大幅に向上させるカスタマイズテクニックを習得できる
  • 視認性の高い快適なターミナル環境を構築できる

この記事を読むのにかかる時間

約5分

要約

iTerm2は、macOSの標準ターミナルより高機能で開発者に人気のターミナルエミュレータである。本記事では、パネル分割、ウィンドウ配置の保存、スクロールバックの拡張、透過設定、フォントカスタマイズなど、実務で即活用できる設定方法を具体的に解説する。これらの設定を行うことで、マルチタスクの効率化と視認性の向上が実現できる。

iTerm2とは

iTerm2は、macOS向けの高機能ターミナルエミュレータである。標準のターミナルと比較して、パネル分割、豊富なカスタマイズオプション、セッション管理機能など、開発者の生産性を向上させる多くの機能を備えている。

設定項目一覧

設定項目

設定内容

メリット

パネル分割

Cmd + Dで縦分割、Cmd + Shift + Dで横分割

複数のシェルセッションを同時に表示・操作可能

パネル保存

Window → Arrangements → Save Window → Arrangements

よく使うレイアウトを素早く呼び出せる

セッション保持

Settings → General → Startup → Window restoration policy

起動時に前回のウィンドウ配置を自動復元

文字サイズ

Settings → Profiles → Text → Font: 18

視認性の向上

終了確認無効化

Settings → Closing → Confirm...のチェックを外す

スムーズな終了操作

スクロールバック

Settings → Profiles → Terminal → Scrollback lines: 10000

過去のログやコマンド結果を十分に遡れる

透過設定

Settings → Profiles → Window → Transparency, Blur

おしゃれになる

フォント

Settings → Profiles → Text → Font: MesloLGS NF

プログラミングに最適化された可読性

パネルの分割

iTerm2の最も便利な機能の一つが、ウィンドウを分割して複数のシェルセッションを同時に表示できることである。

基本的なショートカット

  • Cmd + D: 縦分割
  • Cmd + Shift + D: 横分割
  • Cmd + T: 新規タブ
  • Cmd + W: タブを閉じる
  • Cmd + Option + I: すべてのパネルに入力

特にCmd + Option + Iは、複数のサーバーに同じコマンドを実行したい場合に非常に有用である。この機能を使えば、一度のタイピングで全てのパネルに同時入力できる。

パネルの保存

頻繁に使用するウィンドウレイアウトは保存しておくことで、毎回手動で分割する手間を省くことができる。

保存手順

Window → Arrangements → Save Window → Arrangements

保存したレイアウトは、同じメニューから素早く呼び出すことが可能である。プロジェクトごとに異なるレイアウトを保存しておくと便利である。

パネルのセッション保持

iTerm2を起動するたびに前回のウィンドウ配置が復元されるように設定できる。

設定手順

Settings → General → Startup → Window restoration policy: Open Default Window Arrangement

この設定により、作業の中断と再開がスムーズになり、毎朝の起動時に環境を再構築する必要がなくなる。

文字サイズの変更

デフォルトのフォントサイズは小さく感じることがある。視認性を高めるために、適切なサイズに調整することをお勧めする。

設定手順

Settings → Profiles → Text → Font: 18

フォントサイズは個人の好みや画面サイズによって異なるが、18ポイント程度が多くの開発者にとって読みやすいサイズである。

終了時のダイアログを非表示にする

iTerm2を閉じる際に確認ダイアログが表示されるが、これを無効化することで作業をスムーズに終了できる。

設定手順

Settings → Closing → Confirm...の2つをチェック外す

ただし、重要な作業中のセッションを誤って閉じないよう注意が必要である。

スクロールで遡ることができる行数を増やす

デフォルトのスクロールバック行数は1000行であるが、ログの確認やデバッグ時にはこれでは不足することがある。

設定手順

Settings → Profiles → Terminal → Scrollback lines: 1000 → 10000

10000行に設定することで、過去のコマンド実行結果やログを十分に遡ることができる。メモリに余裕がある場合は、さらに大きな値に設定することも可能である。

透過設定

ウィンドウを透過させることで、おしゃれになる

設定手順

Settings → Profiles → Window → Transparency, Blur

Transparencyスライダーで透明度を、Blurスライダーで背景のぼかし具合を調整できる。透過度を上げすぎると可読性が低下するため、適度な設定が重要である。

フォントとフォントサイズの設定

開発者向けに最適化されたプログラミングフォントを使用することで、可読性が大幅に向上する。

推奨フォント

JetBrains Mono

設定手順

Settings → Profiles → Text → Font

番外編

パネルに名前をつける

対象のパネルで右クリックし、メニューから「Edit Session」を選択

Session Nameに登録する

登録した名前がパネルの上部に表示されるので、複数パネル開いていても何用のセッションなのかが一目でわかり、便利

まとめ

iTerm2は、適切な設定を行うことで開発効率を大幅に向上させることができる強力なツールである。パネル分割によるマルチタスク化、ウィンドウレイアウトの保存、スクロールバックの拡張、そして視認性を高める透過やフォント設定など、本記事で紹介した設定を活用することで、より快適な開発環境を構築できる。特にパネルの同時入力機能は、複数サーバーの管理において時間短縮に直結する。自分の作業スタイルに合わせてカスタマイズし、最適な環境を作り上げていただきたい。