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エンジニアが技術書を読むことの何が良いのか?

公開日

この記事を読むことで得られるメリット

  • 技術書を読むことの具体的なメリットを理解できる
  • 効果的な技術書の読み方のコツを学べる

この記事を読むのにかかる時間

約10分

はじめに:技術書を読む理由

プログラミングの世界では、オンラインリソースやチュートリアルが豊富にあり、「もう技術書は時代遅れではないか」と考える者も少なくない。確かにWeb上には素晴らしい情報が溢れているが、体系的に整理された知識や深い洞察を得るには、いまだに技術書に勝るものはない。

技術書、特に「名著」と呼ばれるものには、先人たちが何年もかけて培った経験と知恵が凝縮されている。それらは単なる技術の解説ではなく、失敗から学んだ教訓や、再現性の高い解決策を提供してくれる。

エンジニアにとっての技術書の価値

体系的な知識の獲得

ウェブ上の情報は断片的になりがちである。一方、良質な技術書は、特定の技術や概念を体系的に整理し、全体像を把握させてくれる。これにより、

  • 概念間のつながりを理解できる
  • 知識の欠落部分を発見できる
  • 基本から応用まで段階的に学習できる

例)業務で利用した言語、ライブラリ、設計手法などをより深く定着させたり

先人の経験から学ぶ効率性

名著と呼ばれる技術書の多くは、著者が何年もかけて経験した試行錯誤の結晶だ。これらを読むことで:

  • 自分で全ての失敗を経験せずとも教訓を得られる
  • 業界のベストプラクティスを効率的に学べる
  • 数十年分の経験値を短時間で吸収できる

深い理解によるトラブルシューティング能力の向上

技術書は単に「どうやるか」だけでなく「なぜそうするのか」という背景も教えてくれる。この深い理解は:

  • 未知の問題に遭遇したときの対応力を高める
  • より創造的な解決策を考案する力につながる
  • 技術選定や設計判断の質を向上させる

応用、学習したことの転用が効くようになる(再現性

共通言語としての価値

名著は多くのエンジニアに読まれているため、重要な共通言語としての役割を果たす。これにより:

  • チーム内やエンジニア間での意思疎通が円滑になる
  • 議論の基盤となる共通認識を素早く確立できる

究極、デザインパターンなどが活用されていることがわかれば、内部の実装を細かく読む必要もなかったりする

技術書を効果的に読むための方法

目的を明確にする

漠然と読み始めるより、明確な目的を持って読むことが重要だ:

  • 解決したい具体的な問題がある
  • 特定の技術分野の理解を深めたい
  • キャリアの次のステップに必要なスキルを身につけたい

目的に応じて読み方を変えることで、効率よく知識を吸収できる。

アクティブリーディングのすすめ

受動的に読むのではなく、能動的に関わることで記憶定着率が高まる:

  • 重要なポイントに印をつける
  • 自分の言葉で要約してみる
  • 疑問点をメモして調べる

私は、学びになった箇所を後から読み返せるようにメモし、要約をブログに載せたりYOUTUBE動画にしたりしている

実践との併用

読むだけでなく、実際にコードを書いて試すことが大切:

  • 学んだ概念を自分のプロジェクトに適用する
  • 応用例を考えて実装してみる

例)デザインパターンを書籍で学習しただけで、実践しないと意味がない。

個人的におすすめする名著3選

Clean Architecture 達人に学ぶソフトウェアの構造と設計

ソフトウェアの開発に携わる人であれば絶対に読むことをお勧めしたい1冊。優れた原則や手法に関する知見が学べる

単体テストの考え方/使い方

テストコードに関しての全てがこの1冊で学べる。いいテストとはどんなものか言語化して説明してくれており、意味のあるテストを積み上げていくにはどうすればいいのかを理解できる 

デザインパターン

オブジェクト指向やポリモーフィズムを駆使し、変更に強いコードや複雑なコードをシンプルに書くためのノウハウが詰まった1冊。どこの現場に行っても腐らない設計が習得できる

まとめ

本記事では、エンジニアが技術書を読む価値について解説する。名著と呼ばれる技術書から得られる体系的知識と先人の経験、エンジニア間の共通言語としての役割、効果的な読書法、そしておすすめの名著3選を紹介。時間効率よく確実にスキルアップしたいエンジニア必読だ。